キッチンの排水溝に起こるトラブル！対処方法について解説

キッチンは、家の中でも最も使用頻度の高い場所と言えます。そして、排水溝には毎日のように食器を洗い流した洗剤や油・食べかすなどが流されるため、定期的に掃除を行っていても、さまざまなトラブルが発生しやすい部分です。

今回は、キッチンの排水溝によく起こるトラブルと、その原因や対処方法について解説します。

 

トラブル1：イヤな臭いが発生

キッチンの排水溝は、本来は「排水トラップ」と言われる水道管の途中に水が溜められた構造になっており、下水道からの悪臭が上がってこないようになっています。しかし、多くの家庭では、排水溝からのイヤな臭いの発生を経験していることでしょう。

悪臭発生の原因

キッチンの排水溝から発生する悪臭の原因は、大半が排水溝に流される油や洗剤・食べかすなどが溜まって、雑菌が繁殖するためです。ひどい場合には、排水官の奥に流れ込んだ油が固まってしまい、そこへゴミなどが貼りついて溜まっていき、臭いの原因となることもあります。

悪臭発生時の対処方法

多くの場合は、シンクの排水溝のフタを外し、排水バスケット（ゴミ受け）とお椀をひっくり返したような椀トラップ※を外して掃除をすることで改善します。これらの掃除には、重曹を使ってこすり洗いしたり、過炭酸ナトリウムを入れたお湯につけ置きして除菌したりするのがおすすめです。それでも改善せずに、排水官の奥から臭いがする場合は、排水管の中に油やゴミなどが貼りついている可能性がありますので、液体のパイプクリーナーなどを使って掃除するのがよいでしょう。

※椀トラップ：メーカーによって防臭キャップや排水トラップなどと呼ばれています

 

トラブル2:排水官の詰まり

排水溝の水の流れが悪くなってしまうのは、排水バスケットにゴミが溜まっているか、排水官の詰まりによるものです。排水バスケットのゴミを取り除いても改善しない場合は、排水管の詰まりが疑われます。

排水管が詰まる原因

排水管の詰まりの原因は、排水溝に流した油が途中で固まってしまい、そこへ食材カスやゴミなどが蓄積して詰まってしまうケースが多いでしょう。また、キッチンの排水管はL字型やS字型のように曲がった形状をしている場合もあり、そのような部分に油や食材カスなどが溜まりやすいのも、詰まりの原因となります。

詰まり発生時の対処方法

軽度の詰まりであれば、50℃くらいのお湯を洗面器などに入れて一気に排水管に流し込むか、市販の液体パイプクリーナーなどで取れる場合もあります。しかし、それで取り切れない場合は、排水管掃除用のワイヤーブラシを使って落とす方法や、業者に依頼して高圧洗浄をする方法などがあります。

 

トラブル3：シンク下からの水漏れ

シンク下の排水ホースや排水管からの水漏れが発生する場合の原因と対処法を解説します。

水漏れの原因

キッチンのシンク下の水漏れの原因として多いのが、部品の経年劣化による緩みや破損などです。一般的に排水管のゴムパッキンなどの寿命は10～15年ほどと言われているため、10年以上使用している場合は、部品の緩みや各種パッキン・排水ホースなどの劣化が疑われます。

水漏れ発生時の対処方法

部品の緩みが原因の場合は、締め直すことで改善する場合があります。緩みやすい場所としては、排水トラップや排水ホース・床排水口の接合部などですので、まず点検をしてナットの締め直しをしてみましょう。劣化による破損が原因の場合は、破損個所の交換が必要となります。なお、交換する部品はメーカーから取り寄せるか、適合する部品をホームセンターなどで購入できる場合もあります。

 

自分でできる範囲での対処で解決しなかった場合はどうする？

ここまで、キッチンの排水溝に発生する代表的なトラブルの対処方法について解説してきましたが、いろいろ試してみても解決できない場合は、どうしたらよいのでしょうか？ここでは、キッチンの使用年数に応じた考え方を紹介します。

部分的な修理工事

まだ比較的新しいキッチンの場合は、不具合のある個所のみの修理工事を、専門の業者やメーカーに依頼するのがよいでしょう。メーカーに頼むのは安心感がありますが、水回りのリフォームを手掛ける専門業者などでも、メーカーよりも一般的に安い費用で頼めます。

キッチン全体的なリフォーム

キッチンの使用が10～15年を経過している場合は、キッチン全体のリフォームを検討するのも選択肢となります。キッチン全体の耐用年数は15～20年と言われており、なお且つ、排水管以外にガスコンロやレンジフードなどの各種機器類と水栓・シンク・カウンターなどで、それぞれ使用状況によって耐用年数が変わります。そのため、長く使用したキッチンでは、排水溝周りだけを修理しても、すぐにまた他の機器類が故障してしまう可能性もあります。各所の修理を繰り返すよりも、思い切ってキッチン全体のリフォームをする方が、費用的にも効率的にも良い選択となることが期待できます。

 

まとめ